もう利用できない?適格退職年金とは

もう利用できない?適格退職年金とは

不動産初心者
不動産初心者

先生、「適格退職年金」って今はもうないんですよね? なんで廃止になったんですか?

たまちゃん
たまちゃん

よく知ってるね! その通り、適格退職年金はもう新規加入はできないし、既存のものも税制優遇がなくなって実質廃止になったんだ。理由は、新しい制度ができたことと、いくつか問題点があったからなんだよ。

不動産初心者
不動産初心者

新しい制度ってなんですか? 問題点って?

たまちゃん
たまちゃん

新しい制度は「確定給付企業年金」だよ。問題点としては、企業の負担が将来大きくなる可能性があったり、運用が複雑で企業の負担が大きかったりしたことが挙げられるね。

適格退職年金とは。

「適格退職年金」とは、かつて存在した企業年金制度の一つで、「適年」と略されます。企業が生命保険会社や信託銀行などと契約し、年金原資を外部に積み立てる仕組みで、一定の条件を満たせば、企業側の掛金は全額損金扱いとなるなど、税制上のメリットがありました。退職金の準備を外部積立で行うことで資金繰りを安定させたり、厚生年金基金よりも少人数で導入できるなどの利点がありました。しかし、確定給付企業年金法の施行により、2002年4月以降は新規設立ができなくなり、さらに2012年4月以降は既存の制度についても税制上の優遇措置が廃止されました。そのため、現在ではほぼ全ての適格退職年金は、確定給付企業年金など、他の制度に移行することとなり、実質的に廃止された制度となっています。

適格退職年金(適年)の概要

適格退職年金(適年)の概要

適格退職年金とは、1986年4月から1994年3月までの間に導入されていた制度で、確定給付企業年金の一つです。 企業年金連合会または厚生年金基金に運営を委託し、従業員が退職した際に、それまでの勤続年数や給与に応じて年金として支給されていました。

しかし、1994年4月以降は新たな加入を停止しており、現在ではすでに加入している人へのみ適用されています。そのため、最近働き始めた方や、これから新しい会社に転職する予定の方は、適格退職年金に加入することはできません。

適年のメリット・デメリット

適年のメリット・デメリット

適格退職年金は、企業が従業員の退職後に備えて掛金を積み立て、従業員の退職時に年金として支給する制度でした。しかし、2001年に廃止されており、現在新たに加入することはできません。

制度の廃止前に加入していた従業員にとっては、運用益が非課税になるなど、有利な点もありました。しかし、企業側の負担が大きかったことや、運用状況によっては受給額が目減りする可能性があったことなどがデメリットとして挙げられます。

なぜ適年は廃止されたのか?

なぜ適年は廃止されたのか?

かつて、長く会社に勤めた人が老後の生活資金を確保する手段として「適格退職年金」という制度がありました。しかし、2001年に廃止され、現在は新規加入することができません。

では、なぜ適格退職年金は廃止されたのでしょうか?主な理由は、当時の社会経済状況の変化や、他の年金制度との整合性が挙げられます。

詳細については、この後の章で詳しく解説していきます。

適年から確定給付企業年金への移行

適年から確定給付企業年金への移行

かつて、企業年金制度の代表格であった適格退職年金ですが、2001年を境に新規加入が原則停止となりました。企業が従業員の退職後の生活保障をより充実させようと、従来の適格退職年金制度から、確定給付企業年金制度への移行を進めたことが大きな要因です。

確定給付企業年金制度は、従業員が受け取る年金額があらかじめ確定しているため、老後の生活設計が立てやすいというメリットがあります。一方、企業にとっては、年金資産の運用状況によって給付額が変動するというリスクを負うことになります。

このように、企業年金制度は時代とともに変化しています。従業員も、自身の加入している制度の内容をしっかりと理解しておくことが大切です。

まとめ

まとめ

適格退職年金は、2001年3月以前から勤務している従業員に対して企業が支給する退職金制度です。
確定給付企業年金や確定拠出年金とは異なり、企業が独自に積み立てや運用を行う必要がないため、かつて多くの企業で導入されていました。
しかし、2001年4月以降は原則として新規加入ができなくなり、現在では新規に導入することは非常に難しい制度となっています。
そのため、これから就職活動を行う方や転職を考えている方は、適格退職年金ではなく、確定拠出年金や確定給付企業年金などの他の退職金制度について、詳しく調べておくことをおすすめします。

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