不動産投資で注目のNAV倍率とは？
投資初心者
先生、NAV倍率って何か教えてください。
投資研究者
NAV倍率は、不動産投資信託（REIT）の株価の割安度を示す指標の一つだよ。簡単に言うと、REITが持っている不動産の時価に対して、そのREITの株価が割高か割安かを判断するのに使われるんだ。
投資初心者
不動産の時価に対して、株価が割高か割安か、ですか？
投資研究者
そうだよ。例えば、REITが持っている不動産の時価総額が100億円で、発行済み株式数が1000万株だとする。この時、1株あたりのNAV（純資産価値）は1,000円になるよね。もしREITの株価が800円だったら、NAV倍率は0.8倍となり、割安と判断できる。逆に、株価が1,200円だったらNAV倍率は1.2倍で割高と判断できるんだ。
NAV倍率とは。
不動産投資の世界では、「NAV倍率」という用語が使われます。これは、株価が割安かどうかを判断する指標の一つです。計算方法は、株価を1口あたりのNAVで割るだけです。FFO倍率がキャッシュフローを重視する指標である一方、NAV倍率は不動産そのものの時価に焦点を当てていると言えるでしょう。
NAV倍率とは？
不動産投資の世界で、近年注目を集めている指標の一つに「NAV倍率」があります。投資判断の材料として、個人投資家のみならず、機関投資家も重視するようになってきました。では、このNAV倍率とは一体どのような指標なのでしょうか？
NAV倍率とは、不動産投資信託（REIT）や不動産会社などの不動産関連企業の株価が、その企業が保有する不動産の純資産価値（NAVNet Asset Value）に対して、何倍になっているかを示す指標です。
例えば、あるREITの株価が1株あたり1,000円で、そのREITの1株あたりの純資産価値（NAV）が800円だった場合、NAV倍率は1.25倍となります。この倍率が1倍を上回っている場合は、その不動産関連企業の株価は、保有する不動産の純資産価値よりも高く評価されていることを意味し、割高と判断されます。逆に、1倍を下回っている場合は、割安と判断されます。
NAV倍率は、不動産関連企業の株価の割安度や割高度を判断する上で、重要な指標となります。しかし、NAV倍率だけで投資判断をすることは危険です。なぜなら、NAV倍率は、将来の不動産市況や金利動向などを反映していないからです。
そのため、NAV倍率は、他の指標と組み合わせて、総合的に判断することが重要です。
NAV倍率の計算方法
NAV倍率を算出するには、まず「NAV（純資産価値）」を計算する必要があります。NAVは、不動産投資信託（REIT）や不動産会社などの不動産関連企業の総資産から総負債を差し引いたものです。
具体的には、以下の式で表されます。
NAV ＝ 総資産 − 総負債
そして、このNAVを1口あたりの金額になおしたものを「1口当たりNAV」といい、現在のREITの価格で割ることでNAV倍率を算出できます。
NAV倍率 ＝ 1口当たりREIT価格 ÷ 1口当たりNAV
NAV倍率でわかること
NAV倍率を見ることで、その不動産投資信託（REIT）や不動産会社の割安度をある程度把握することができます。NAV倍率が1倍を下回っている場合は、その不動産が保有する資産価値よりも低い価格で取引されていることを意味し、割安と判断されることが多いです。逆に、1倍を大きく上回る場合は割高と判断されることがあります。ただし、NAV倍率はあくまでも指標の一つであり、投資判断をする際には、他の要素も総合的に考慮する必要があります。
FFO倍率との違いは？
NAV倍率は、不動産投資信託（REIT）や不動産会社を評価する指標の1つで、Net Asset Valueの略であるNAVと価格の比率を表します。一方、FFO倍率は、Funds From Operationsを基にした指標です。
NAVは、不動産の評価額から負債を差し引いた純資産価値を示し、1口あたりのNAVをREITの価格で割ることでNAV倍率を算出します。この数値が低いほど割安と判断されます。対して、FFOは、賃貸事業による収益力を示す指標であり、FFO倍率は、1口あたりのFFOをREITの価格で割って算出します。
簡単に言うと、NAV倍率は資産価値に着目した指標であり、FFO倍率は収益力に着目した指標と言えるでしょう。
不動産投資におけるNAV倍率の活用法
– 不動産投資におけるNAV倍率の活用法
NAV倍率は、不動産投資信託（REIT）や不動産投資会社などのパフォーマンスを評価する指標として、投資判断に役立ちます。ここでは、具体的な活用法を3つ紹介します。
1. -割安銘柄の発掘-NAV倍率が1倍を大きく下回る銘柄は、その不動産の実質価値に対して株価が割安と判断できます。つまり、将来的に株価が上昇する可能性を秘めているため、積極的に投資を検討する価値があります。
2. -ポートフォリオのリスク管理-NAV倍率は、REITや不動産投資会社のリスクを測る指標としても活用できます。一般的に、NAV倍率が高い場合は成長への期待が大きく、逆に低い場合はリスクが低いとされます。
3. -市場全体の動向把握-市場全体のNAV倍率を見ることで、不動産市況の過熱感や冷え込み具合を把握できます。市場全体でNAV倍率が高止まりしている場合は、不動産バブルの可能性も考慮する必要があります。
NAV倍率は万能な指標ではありませんが、他の指標と組み合わせて分析することで、より精度の高い投資判断が可能になります。