先生、「日本住宅性能表示基準」って、よく聞くんですけど、何のことか教えてください。
良い質問だね!「日本住宅性能表示基準」は、簡単に言うと、家を建てる時の「成績表」みたいなものなんだ。家の性能を誰にでも分かるように、統一した基準で評価して表示する仕組みのことだよ。
成績表ですか? 例えば、どんなことを評価するんですか?
例えば、「断熱性能」や「耐震性能」など、家の重要な性能を評価するんだ。これによって、家を選ぶ人が、その家の性能を分かりやすく比較できるようになるんだよ。
日本住宅性能表示基準とは。
「日本住宅性能表示基準」は、不動産投資において重要な用語の一つです。これは、1999年に制定された住宅の品質確保の促進等に関する法律(法律第81号、以下「法」という)第3条第1項に基づいて定められました。具体的には、住宅の性能について、購入者に対して表示すべき事項とその表示方法を明確にしています。
住宅性能表示基準とは?
住宅性能表示制度は、住宅の品質を客観的な指標で示す制度です。簡単に言うと、住宅の「燃費」や「耐震性」などを分かりやすく表示することで、消費者が安心して住宅を選べるようにするためのものです。
住宅性能表示基準は、この制度で評価される住宅の性能について、具体的な内容や評価方法を定めた基準のことです。
なぜ住宅性能表示基準は重要なのか?
住宅を購入する際、間取りやデザインと同じくらい重要なのが住宅の性能です。住宅性能表示基準は、消費者が住宅の品質を見極め、安心して家選びができるように、国が定めた統一的な評価基準です。
家は人生で最も大きな買い物の一つと言われます。だからこそ、見た目だけでなく、断熱性や耐震性など、長く快適に住み続けられるかどうかの指標が重要になります。住宅性能表示基準は、専門知識がない人にもわかりやすく住宅の性能を示してくれるため、住宅選びの強い味方となるのです。
住宅性能表示基準の10項目
住宅性能表示基準は、住宅の品質を客観的に示すための基準です。大きく分けて10項目の性能項目があり、それぞれの項目ごとに評価がされています。
1. 耐震等級
地震に対する強さを示す指標です。等級1から3まであり、数字が大きいほど耐震性能が高いことを示します。
2. 耐風等級
台風などの強風に対する強さを示す指標です。等級1から4まであり、数字が大きいほど耐風性能が高いことを示します。
3. 断熱等性能等級
住宅の断熱性能を示す指標です。等級1から7まであり、数字が大きいほど断熱性能が高く、省エネ効果も期待できます。
4. 劣化対策等級
構造躯体と雨水の侵入を防ぐ部分の劣化対策の程度を示す指標です。等級1、2、3の3段階があり、数字が大きいほど劣化しにくいことを示します。
5. 省エネルギー対策等級
住宅の一次エネルギー消費量をもとに、省エネ性能を示す指標です。等級1から5、6(ZEH)があり、数字が大きいほど省エネ性能が高いことを示します。
6. 火災時の安全性能等級
火災発生時の安全性を示す指標です。等級1から3まであり、数字が大きいほど火災時の安全性能が高いことを示します。
7. バリアフリー性
高齢者や障害者にとっての住みやすさを示す指標です。等級1から3まであり、数字が大きいほどバリアフリー性能が高いことを示します。
8. 防犯性
住宅への侵入犯罪に対する対策の程度を示す指標です。等級1から3まであり、数字が大きいほど防犯性能が高いことを示します。
9. 長期優良住宅
長期にわたり良好な状態で使用するための措置がとられているかどうかを示す指標です。
10. メンテナンス性
住宅の点検や補修のしやすさを示す指標です。等級1、2、3の3段階があり、数字が大きいほどメンテナンスしやすいことを示します。
住宅性能表示基準を確認するメリット
住宅性能表示基準を確認する大きなメリットは、家に求められる性能が数値化され、客観的に比較できるようになる点です。住宅は一生に一度の高い買い物と言われることが多いですが、間取りやデザインだけでなく、目に見えない性能も非常に重要です。
住宅性能表示基準では、耐震性や断熱性、省エネ性など、住宅の性能を10項目に分けて評価し、等級で表示します。それぞれの等級が何を意味するのかが明確なので、住宅の性能を把握しやすくなるだけでなく、異なる住宅会社が建てた家でも、性能を比較検討することが可能になります。
さらに、住宅性能表示基準に基づいて家を建てることで、長期的に見て、光熱費の節約や、快適な暮らし、資産価値の維持など、多くのメリットを享受することができます。
まとめ
住宅性能表示制度は、住宅の品質を客観的な指標で示すことで、消費者が安心して家選びができるように、そして住宅メーカーの品質向上を促進することを目的とした制度です。
記事では、住宅性能表示制度の概要から、具体的な評価項目、メリット・デメリットまで詳しく解説しました。
これから家を購入する方はもちろん、すでに家をお持ちの方も、今回の記事を参考にして、住宅性能について理解を深めてみてください。