安全を守る網入りガラス：知っておきたいメリットとデメリット

安全を守る網入りガラス：知っておきたいメリットとデメリット

リフォームについて知りたい

リフォームの話を聞いていたら「網入りガラス」っていう言葉が出てきたんだけど、どんなガラスかよく分からなかったんだ。先生、教えてくれる？

リフォーム専門家

「網入りガラス」って、名前の通りガラスの中に網が入っているガラスのことだよ。この網は金属でできているから、火に強くて割れにくいんだ。だから火事の時のことを考えて、非常口の窓などによく使われているんだよ。

リフォームについて知りたい

へえー！火に強いんだ！でも、網が入ってたら、ちょっと見た目が悪くなっちゃわないのかな？

リフォーム専門家

確かに、透明度は普通のガラスより劣るね。だから、景色を楽しみたい窓にはあまり向いていないかもしれないね。窓を選ぶときは、見た目と機能のバランスを考えることが大切なんだよ。

火災時の延焼を防ぐ心強い味方

火災は、私たちの生活を一瞬にして奪ってしまう恐ろしい災害です。火災が発生すると、炎や煙が瞬く間に広がり、建物全体を焼き尽くしてしまうこともあります。火災から大切な家や家族を守るためには、日頃からの備えが重要です。
その備えの一つとして、大変有効なのが「網入りガラス」です。網入りガラスとは、ガラスの中に金属製の網が埋め込まれているガラスのことです。この網は、見た目の美しさのために入っているのではなく、火災時に大きな役割を果たします。
火災が発生し、高温になった場合、通常のガラスは割れてしまいます。しかし、網入りガラスの場合、たとえガラス部分が割れてしまっても、内部の金属網がガラスの形状を維持します。そのため、炎や熱が部屋の中に侵入するのを遅らせることができ、避難するための貴重な時間を稼ぐことができます。
この網入りガラスの優れた防火性能により、多くの建物で、非常口や出入り口など、火災時の避難経路となる場所に使用されています。また、火災のリスクが高いとされる防火地域に指定された地域では、建築基準法によって網入りガラスの設置が義務付けられています。
網入りガラスは、火災から私たちの命を守る心強い味方と言えるでしょう。

ガラスの飛散を防止する効果

地震などの災害時、窓ガラスは私たちの安全を脅かす存在になりえます。大きな揺れによってガラスが割れ、鋭利な破片となって室内に飛び散ることで、怪我をしてしまう危険性があるからです。網入りガラスは、こうした災害時の安全性を高める効果も期待できます。

網入りガラスはその名の通り、ガラス内部に金属製の網が組み込まれています。この金属網が、万が一ガラスが割れてしまった際に、破片を支え、飛散を防ぐ役割を果たします。通常のガラスであれば、割れた瞬間に破片が四方八方に飛び散り、広範囲に被害が及ぶ可能性がありますが、網入りガラスの場合、破片は網に絡めとられるため、その場に留まります。

特に、高層階からのガラス落下は、大変危険です。網入りガラスを使用することで、こうした二次災害を防ぐ効果も期待できます。また、人が常にいる部屋や、小さなお子様がいるご家庭では、窓ガラスによる怪我のリスク軽減に役立ちます。

このように、網入りガラスは私たちの安全を守る上で、重要な役割を担っていると言えるでしょう。

網入りガラスの意外な弱点

– 網入りガラスの意外な弱点

「網入りガラスなら安心」と思っていませんか？確かに、あの格子状に埋め込まれた金属網を見ると、頑丈そうで、火災や地震の際にも割れにくそうに感じますよね。しかし、実際には、網入りガラスの強度は通常のガラスとほとんど変わりません。

あの金属網は、火災時にガラスが割れても破片が飛び散るのを防ぐ目的で入っています。炎の熱でガラスが割れても、網のおかげで窓枠から外れず、火の粉が室内に侵入するのを防いでくれるのです。

一方で、衝撃や荷重に対する強度は、通常のガラスと大差ありません。泥棒が侵入しようと叩き割ったり、強い衝撃で物が当たったりすると、簡単に割れてしまう可能性があります。つまり、防犯対策として網入りガラスだけに頼るのは、実はあまり効果的ではないのです。

では、どうすれば良いのでしょうか？

窓の防犯性を高めるためには、防犯フィルムを貼る、防犯ガラスに交換する、窓センサーを設置するなどの対策を検討する必要があります。専門業者に相談して、自宅の状況に合った対策を取り入れ、安心して暮らせるようにしましょう。

開放感を求める場所には不向き

– 開放感を求める場所には不向き

住宅の窓ガラスとして以前はよく使われていた網入りガラスですが、最近では採用を見送るケースも増えています。その理由の一つに挙げられるのが、網入りガラス特有の見え方の問題です。

網入りガラスはその名の通り、ガラスの中に金属の網が組み込まれています。この金属網は、火災が発生した際にガラスが割れて飛び散るのを防ぎ、火の延焼を遅らせる効果があります。しかし一方で、この金属網の存在が原因で、網入りガラスは透明度が低く、曇って見えてしまうというデメリットがあります。

そのため、窓の外の景色を楽しみたいリビングや寝室、太陽の光をたくさん取り入れたいサンルームなどに網入りガラスを使用すると、せっかくの眺望や開放感を損ねてしまう可能性があります。

リビングや寝室など、開放感を求める場所には、網入りガラスよりも透明度の高い通常のガラスを使用する方がおすすめです。窓ガラスは、設置場所の目的や用途に合わせて適切な種類を選ぶようにしましょう。