アスファルト:道路だけじゃない?その特性と用途
リフォームについて知りたい
先生、リフォームの資料を見ていたら『アスファルト防水』って言葉が出てきたのですが、アスファルトって道路に使われているものですよね?屋根にも使うんですか?
リフォーム専門家
いいところに気がつきましたね!確かにアスファルトは道路でよく見かけますよね。実は、建物の屋根を雨から守る防水材としても使われているんです。
リフォームについて知りたい
へえー!道路と屋根で同じものを使っているなんて驚きです!でも、なんでアスファルトを使うんですか?
リフォーム専門家
アスファルトは水を通しにくい性質を持っていて、しかも比較的安価なんです。そのため、屋根の防水材として昔から使われてきました。ただし、最近では他の防水材も色々開発されているので、アスファルト防水が使われることは減ってきているようです。
アスファルトとは。
「リフォームでよく聞く『アスファルト』について説明します。『アスファルト』は、原油に含まれる成分の中で、最もドロドロとした重い成分です。原油を蒸留して、最後に残ったものが『アスファルト』になり、これは『ストレート・アスファルト』とも呼ばれます。『アスファルト』は、道路の舗装や、建物の屋根を雨から守るための防水剤として使われています。
アスファルトの起源
アスファルトと聞いて、多くの人が道路を思い浮かべるでしょう。黒くて硬いその物質は、私たちの生活の至るところで見られます。しかし、アスファルトがどのように作られ、どのような特性を持つのか、詳しく知る人は少ないかもしれません。
アスファルトは、私たちが普段からお世話になっている石油から作られています。石油からガソリンや灯油などを精製する過程で生まれるのが、このアスファルトなのです。
原油を精製すると、様々な成分に分かれますが、その中でも沸点の高い重質油と呼ばれるものがアスファルトの原料となります。 重質油からさらに不純物を取り除き、用途に合わせて粘度や硬さを調整することで、私たちがよく目にする道路舗装用のアスファルトになるのです。
アスファルトが道路舗装に適しているのは、耐水性、耐久性、そして熱可塑性という性質を持っているからです。水を通しにくい性質を持つため、雨水が地面に染み込むのを防ぎ、地盤を安定させる効果があります。 また、車や人の重さに耐えられる強度があり、長期間に渡って使用することができます。さらに、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる性質を利用して、施工や補修を簡単に行うことができます。
このように、アスファルトは私たちの生活に欠かせない物質であり、その優れた特性によって、道路だけでなく、様々な場所で使用されています。
項目 | 内容 |
---|---|
原料 | 石油(重質油) |
製法 | 原油を精製し、重質油から不純物を取り除き、粘度や硬さを調整 |
特性 | 耐水性、耐久性、熱可塑性 |
用途 | 道路舗装、その他様々な場所 |
アスファルトの作り方
道路舗装でおなじみのアスファルトは、実は原油から作られていることをご存知ですか? アスファルトの原料は、原油を精製する過程で生まれる「減圧残油」と呼ばれるものです。
原油を巨大な蒸留装置にかけると、沸点の違いによって様々な成分に分離されます。 私たちに馴染み深いガソリンや灯油、軽油なども、この工程を経て原油から作り出されます。 そして、これらの燃料を取り出した後に残るのが減圧残油です。
減圧残油は、そのままでは粘り気が強すぎるため、舗装に適した硬さになるように調整されます。 この調整には、主に「ストレートアスファルト」と「ブローンアスファルト」の二つの方法があります。 ストレートアスファルトは、減圧残油に何も混ぜずに、そのままの状態で利用する方法です。 一方、ブローンアスファルトは、減圧残油に空気を通気することで酸化させ、硬化させて作る方法です。
このようにして作られたアスファルトは、道路舗装だけでなく、屋根材や防水材など、様々な用途に利用されています。
アスファルトの種類 | 製法 |
---|---|
ストレートアスファルト | 減圧残油をそのまま利用 |
ブローンアスファルト | 減圧残油に空気を通気し酸化、硬化させる |
アスファルトの特徴
私たちの暮らす街中で、道路や駐車場など、至る所で目にするアスファルト。その黒く硬い舗装は、私たちの生活にとって欠かせない存在となっています。アスファルトがこれほど広く利用されている理由は、その優れた特性によるものです。
まず、アスファルトは非常に粘り強い性質を持っています。これは、アスファルトを構成する成分の一つである瀝青質によるもので、この瀝青質が接着剤のような役割を果たすことで、アスファルト全体をしっかりと結合させています。そのため、アスファルトは重い車やトラックが繰り返し通行しても、簡単には壊れたり変形したりすることがありません。
また、アスファルトは優れた防水性も備えています。アスファルトは水を通さないため、路面を雨水から守り、地面がぬかるんでしまうのを防ぎます。これは、道路を安全に通行するためだけでなく、建物の基礎部分などを雨水の浸食から守る上でも重要な役割を果たしています。
さらに、アスファルトは熱を加えると柔らかくなり、冷やすと再び固まるという性質も持っています。この性質により、アスファルトは様々な形に加工することが容易になります。道路の形状に合わせて舗装したり、傷んだ部分を補修したりすることが容易にできるため、維持管理もしやすいというメリットがあります。
アスファルトの特性 | 解説 |
---|---|
粘り強い | 瀝青質が接着剤の役割を果たし、アスファルト全体をしっかりと結合させるため、重い車やトラックが通行しても壊れにくい。 |
防水性が高い | 水を通さないので、路面を雨水から守り、地面がぬかるむのを防ぐ。建物の基礎部分を雨水の浸食から守る役割も果たす。 |
熱可塑性がある | 熱を加えると柔らかくなり、冷やすと再び固まるため、様々な形に加工でき、道路の形状に合わせた舗装や、傷んだ箇所の補修などの維持管理がしやすい。 |
道路におけるアスファルト
私たちが普段何気なく利用している道路。その多くはアスファルトによって舗装されています。アスファルト舗装は、その高い耐久性と耐水性から、自動車道路や駐車場、空港の滑走路など、様々な場所で利用されています。
アスファルトは、私たちが安全かつ快適に移動するために欠かせないインフラと言えるでしょう。
近年では、従来の機能に加えて、環境にも配慮したアスファルトが開発されています。例えば、自動車の走行音を抑え、周囲への騒音公害を軽減するタイプのアスファルトや、舗装面に雨水を浸透させることで、都市部のヒートアイランド現象を緩和する効果を持つアスファルトなどがあります。
このように、アスファルトは常に進化を続け、私たちの生活環境の向上に貢献しています。今後、さらに新しい技術が開発され、私たちの生活をより豊かにしてくれることが期待されます。
アスファルトの特徴 | 詳細 |
---|---|
従来の特徴 | 高い耐久性と耐水性 自動車道路、駐車場、空港の滑走路など様々な場所で利用 |
近年開発されたアスファルト | 環境に配慮 例:走行音を抑え騒音公害を軽減するタイプ 例:舗装面に雨水を浸透させ、都市部のヒートアイランド現象を緩和する効果を持つタイプ |
建築におけるアスファルト
アスファルトと聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは道路ではないでしょうか。確かにアスファルトは道路舗装の主役ですが、実は建築の分野においても、その特性を生かして様々な場面で活躍しています。
アスファルトが建築で最も多く使われているのは、屋根の防水材です。アスファルト防水は、その名の通り、アスファルト材を用いて建物の屋根を覆い、雨水の侵入を防ぐ工法です。アスファルトは高い防水性を持つため、雨風から建物を守るという重要な役割を担っています。適切に施工されたアスファルト防水は、長期間にわたって建物を雨漏りから守り、建物の寿命を延ばす効果も期待できます。
また、アスファルトは軽量で加工しやすいという点も大きな特徴です。このため、屋根だけでなく、床材や壁材など、様々な用途に利用されています。例えば、アスファルトを原料としたシートは、床材として用いることで、防音性や耐久性を向上させることができます。また、壁材にアスファルトを混ぜることで、強度を高めたり、ひび割れを防いだりする効果も期待できます。
このように、アスファルトは私たちの生活空間を支える、縁の下の力持ちといえるでしょう。
項目 | 内容 |
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代表的な用途 | 屋根の防水材 |
メリット | – 高い防水性 – 軽量 – 加工しやすい |
用途例 | – 屋根の防水 – 床材(防音性・耐久性向上) – 壁材(強度向上、ひび割れ防止) |