住宅の顔!軒樋の役割と種類

住宅の顔!軒樋の役割と種類

リフォームについて知りたい

先生、「軒樋」って、どんなものですか?リフォームのチラシによく書いてあるんですけど、いまいちよく分からなくて。

リフォーム専門家

「軒樋」は、屋根から流れ落ちる雨水を集めて、排水管に流すためのものです。屋根の軒先に沿って取り付けられていますね。雨どいの一部とも言えるかな。

リフォームについて知りたい

ああ、あの屋根の端についている半円形の筒のことですね! 雨どいの一部だったんですね。知らなかったです。

リフォーム専門家

そう!「軒樋」は雨水を集める役割、そして軒樋に繋がっている縦の筒である「竪樋」が、集めた雨水を地面に流す役割をしています。どちらも家の老朽化を防ぐために大切な役割を担っていますよ。

軒樋とは。

「軒樋(のきどい)」は、家の軒先に沿って取り付けられる、屋根から流れ落ちる雨水を集めるための樋(とい)のことです。樋の形は、半分に切った竹のような半円形が一般的です。屋根から見てわずかに傾斜をつけて設置することで、雨水をスムーズに竪樋(たてどい)へと流します。軒樋の素材には、銅板や亜鉛でメッキした鉄板、色つきの鉄板、合成樹脂を型で固めたものなどがあります。

雨水から家を守る軒樋

雨水から家を守る軒樋

– 雨水から家を守る軒樋

軒樋は、屋根に降った雨水を集めて、適切な場所へと排水する、住宅にとって非常に重要な役割を担っています。屋根に降った雨水が軒樋によって適切に処理されないと、様々な問題を引き起こす可能性があります。

例えば、軒樋がない、もしくは劣化により機能していない場合、屋根から流れ落ちた雨水は、家の外壁を伝ってしまいます。雨水が外壁を伝うことで、外壁の素材が濡れた状態が続くことになり、外壁の劣化や色落ちの原因となります。さらに、雨水が外壁のひび割れなどから侵入してしまうと、建物の内部の腐食やカビの発生に繋がる可能性も出てきます。

また、軒樋がないことで、雨水が地面に直接流れ落ちてしまうと、地面が浸食されやすくなってしまいます。さらに、地面に染み込んだ雨水は、家の基礎部分にまで到達してしまう可能性があり、建物の基礎部分を劣化させてしまうことに繋がります。基礎部分が劣化すると、建物の強度にも影響が出てしまう可能性があり、住宅の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。

このように、軒樋は住宅を雨水から守り、建物の寿命を長く保つために非常に重要な役割を担っています。

軒樋の役割問題点発生する可能性のある被害
屋根に降った雨水を集めて、適切な場所へと排水する。軒樋がない、もしくは劣化により機能していない。– 外壁の劣化や色落ち
– 建物の内部の腐食やカビの発生
– 地面の浸食
– 建物の基礎部分の劣化

軒樋の形状と設置

軒樋の形状と設置

– 軒樋の形状と設置

家の屋根の軒先には、雨水を効率的に集めるために軒樋(のきどい)と呼ばれる樋が設置されています。軒樋は、雨水をスムーズに流すために緩やかな傾斜がつけられ、断面は一般的に半円形をしています。この形状は、雨水を効率的に集めるのに適しており、屋根材の種類や形状に合わせて選ばれます。

軒樋に集められた雨水は、竪樋(たてどい)と呼ばれる縦型の排水管に接続されます。竪樋は軒樋よりも太く、集められた雨水を地面や排水溝へとスムーズに導く役割を担っています

軒樋と竪樋は、住宅の雨水対策として重要な役割を果たしており、一体となって機能することで、屋根や外壁を雨水の被害から守ります。軒樋が詰まったり、破損したりすると、雨漏りの原因になる可能性もあるため、定期的な点検や清掃が必要です。

また、近年では、軒樋や竪樋のデザイン性も重視されるようになり、住宅のデザインに合わせて、素材や色を選ぶことができます。

部位役割形状備考
軒樋(のきどい)屋根の軒先に設置され、雨水を効率的に集める。緩やかな傾斜、断面は一般的に半円形。屋根材の種類や形状に合わせて選ばれる。詰まりや破損は雨漏りの原因になるため、定期的な点検や清掃が必要。
竪樋(たてどい)軒樋に集められた雨水を地面や排水溝へとスムーズに導く。軒樋よりも太い縦型の排水管。軒樋と一体となって機能し、屋根や外壁を雨水の被害から守る。

軒樋に使われる様々な材料

軒樋に使われる様々な材料

家の屋根から雨水を適切に排水するために欠かせない軒樋。軒樋の素材は、家の外観を左右するだけでなく、その耐久性や耐候性にも大きく影響します。そのため、素材選びは慎重に行う必要があります。

古くから軒樋の素材として使われてきたのが銅板です。銅板は、年月とともに味わい深い緑青色の被膜を生み出すため、高級感と風格を兼ね備えています。また、銅は耐食性にも優れているため、長い年月を経ても美しさを保ち続けることができます。

一方、近年人気が高まっているのが合成樹脂製の軒樋です。合成樹脂製の軒樋は、軽量で施工性に優れているため、工事期間の短縮や費用の削減につながります。また、錆びにくく、色褪せしにくいという特徴も持ち合わせています。さらに、近年では、従来の金属製軒樋に劣らない耐久性を持つ製品も開発されており、選択肢の幅が広がっています。

その他にも、錆びにくさと耐久性を兼ね備えた亜鉛めっき鋼板や、住宅のデザインに合わせて様々な色を選ぶことができるカラー鉄板など、様々な素材の軒樋があります。それぞれの素材が持つ特徴を理解し、住宅のデザインや予算、そして求める機能性などを考慮しながら、最適な軒樋を選びましょう。

素材特徴メリットデメリット
銅板– 古くから使用されている
– 緑青色の被膜を生み出す
– 高級感と風格がある
– 耐食性に優れている
– 長持ちする
– 価格が高い
合成樹脂– 軽量
– 施工性に優れている
– 錆びにくい
– 色褪せしにくい
– 工事期間の短縮
– 費用の削減
– 耐久性が高い製品も開発されている
– 従来の金属製に比べてデザイン性が低い場合がある
亜鉛めっき鋼板– 錆びにくい
– 耐久性が高い
– コストパフォーマンスが良い– デザインの自由度が低い
カラー鉄板– 多様な色を選べる– 住宅のデザインに合わせやすい– 傷がつきやすい場合がある
– 色褪せする可能性がある

軒樋のメンテナンスの重要性

軒樋のメンテナンスの重要性

– 軒樋のメンテナンスの重要性住宅の屋根の縁に沿って設置されている軒樋は、雨水を適切に排水し、住宅の土台部分を雨水の浸食から守る、重要な役割を担っています。しかし、軒樋は常に雨風にさらされているため、定期的なメンテナンスを怠ると、様々な問題を引き起こす可能性があります。軒樋の最も一般的な問題は、落ち葉やゴミ、砂埃などが堆積することです。これらの堆積物は、雨水の排水経路を塞ぎ、軒樋から雨水が溢れ出す原因となります。溢れ出た雨水は、外壁の汚れや劣化を招き、ひどい場合には、住宅内部に浸水し、建物の構造に深刻なダメージを与える可能性もあります。また、軒樋の破損も、見逃せない問題です。長年の紫外線や風雨の影響で、軒樋の素材は劣化し、ひび割れや穴が生じることがあります。このような破損箇所から雨水が漏れると、住宅の基礎部分に水が浸透し、地盤沈下を引き起こす可能性もあります。さらに、軒樋の破損を放置すると、腐食が進行し、最終的には軒樋全体の交換が必要になる場合もあります。軒樋の寿命を延ばし、住宅を雨水から守るためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。少なくとも年に一度は、軒樋の内部を清掃し、落ち葉やゴミを取り除きましょう。また、軒樋に破損箇所がないか、竪樋との接続部分に緩みがないかどうかも、しっかりと点検することが大切です。もし、破損箇所が見つかった場合は、速やかに修理する必要があります。自分で修理するのが難しい場合は、専門業者に依頼することも検討しましょう。適切なメンテナンスを行うことで、軒樋の機能を維持し、住宅の寿命を延ばすことができます。日頃から軒樋の状態に気を配り、早めの対策を心がけましょう。

問題点原因影響対策
軒樋の詰まり落ち葉、ゴミ、砂埃などの堆積
  • 雨水の溢れ出し
  • 外壁の汚れや劣化
  • 住宅内部への浸水
  • 建物の構造へのダメージ
  • 定期的な清掃 (少なくとも年に一度)
軒樋の破損
  • 紫外線
  • 風雨による劣化
  • 雨漏り
  • 基礎部分への水の浸透
  • 地盤沈下
  • 腐食の進行
  • 軒樋全体の交換
  • 定期的な点検
  • 破損箇所の修理
  • 必要であれば専門業者へ依頼

まとめ

まとめ

住宅の屋根まわりには、雨どいなど、普段あまり意識することのない設備が多く存在します。その一つである軒樋は、住宅を雨水から守るという重要な役割を担っています。軒樋は、屋根に降った雨水を集めて、竪樋へとスムーズに排水することで、住宅への雨水の浸入を防ぎ、建物の劣化を抑制します。

軒樋は、住宅の美観を保つ上でも重要な役割を果たしています。軒樋があることで、雨水が外壁に直接当たることを防ぎ、外壁の汚れや劣化を軽減することができます。また、軒樋のデザインや色調によって、住宅全体の印象を大きく左右することもあります。

軒樋には、様々な形状や素材のものがあります。住宅の形状やデザイン、周辺環境などに合わせて適切なものを選ぶことが大切です。軒樋の素材としては、耐久性に優れた塩化ビニル樹脂や、軽量で加工しやすいガルバリウム鋼板などが用いられます。

軒樋は、定期的なメンテナンスを行うことで、その機能を長く維持することができます。落ち葉やゴミなどが詰まっている場合は、取り除き、水の流れをスムーズにする必要があります。また、破損箇所がないかどうかも定期的に点検し、必要であれば補修や交換を行いましょう。軒樋の状態を良好に保つことは、住宅の寿命を延ばすことにも繋がります。

家を新築する際やリフォームを検討する際には、軒樋についても注意を払い、快適な住環境を整えていきましょう。

項目内容
軒樋の役割– 屋根に降った雨水を集めて竪樋へ排水
– 雨水の浸入を防ぎ、建物の劣化を抑制
– 外壁の汚れや劣化を軽減
軒樋の素材– 塩化ビニル樹脂:耐久性に優れている
– ガルバリウム鋼板:軽量で加工しやすい
軒樋のメンテナンス– 落ち葉やゴミを取り除き、水の流れをスムーズにする
– 破損箇所がないか点検し、必要であれば補修や交換
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