床脇:和室の趣を高める多彩な表情

床脇:和室の趣を高める多彩な表情

リフォームについて知りたい

先生、「床脇」ってなんですか? リフォームの雑誌でよく見るんですけど、よくわからないんです。

リフォーム専門家

いい質問だね。「床脇」は、和室で床の間の横にあるスペースのことだよ。違い棚や地袋、天袋といった収納家具を置くことが多い場所なんだ。

リフォームについて知りたい

なるほど。じゃあ、収納スペースってことですか?

リフォーム専門家

そうだよ。収納だけでなく、飾り物を置いたり、照明で趣を出したりと、和室の雰囲気を大きく左右する場所なんだよ。

床脇とは。

「床脇」とは、和室のリフォームでよく聞く言葉です。床の間や書院と同じように、床の構造を作る大切な部分の一つです。床の間の横に、違い棚や地袋、天袋などを置いた場所のことを指します。これらの棚の形や組み合わせ方は本当に様々で、部屋の雰囲気を大きく左右する要素です。

床の間を引き立てる名脇役

床の間を引き立てる名脇役

日本の住まいには、古くから大切にしてきた独特の空間があります。それが床の間です。客間や書院といった特別な部屋に設けられ、お客様をもてなす場として、また、書や掛け軸、花などを飾り、心を和ませる場として、大切にされてきました。
床の間の隣には、床の間を引き立てる名脇役が存在します。それが床脇です。床脇は、床の間と一体となって空間を演出し、奥行きと変化を生み出す役割を担っています。
床脇には、違い棚や地袋、天袋といった収納家具がよく用いられます。段差をつけた違い棚には、お気に入りの置物や季節の花々を飾り、空間を華やかに彩ります。また、地袋には、普段使いの道具や書類などを収納し、すっきりと美しい空間を保つことができます。天井近くまである天袋は、季節の飾り物やあまり使わないものを収納するのに便利です。
床の間と床脇は、日本の伝統的な美意識と機能性を兼ね備えた空間です。素材やデザイン、収納するものによって、その表情は無限に広がります。床の間と床脇の組み合わせ方次第で、部屋全体の雰囲気をガラリと変え、より洗練された空間を作ることができます。

要素説明
床の間
  • 客間や書院など特別な部屋に設けられる
  • お客様をもてなす場、書や掛け軸、花などを飾り心を和ませる場
床脇
  • 床の間を引き立てる名脇役
  • 床の間と一体となって空間を演出し、奥行きと変化を生み出す
  • 違い棚、地袋、天袋といった収納家具がよく用いられる
違い棚
  • 段差をつけた棚
  • お気に入りの置物や季節の花々を飾り、空間を華やかに彩る
地袋
  • 普段使いの道具や書類などを収納
  • すっきりと美しい空間を保つ
天袋
  • 天井近くまである袋
  • 季節の飾り物やあまり使わないものを収納

違い棚で空間にリズムを

違い棚で空間にリズムを

部屋の一角に設けた床の間は、日本の住宅における美意識を表す特別な空間です。その床の間をさらに美しく、印象的に演出するのが違い棚です。

違い棚は、その名の通り、高さを変えて設置した棚のこと。
この高低差があることで、飾る物に変化が生まれ、空間に奥行きが生まれます。
例えば、高い位置には掛け軸や一輪挿しを飾り、低い位置には重厚感のある置物を置くなど、物の大きさに合わせてバランス良く配置することで、空間にリズムが生まれます。
また、違い棚には季節を感じさせるアイテムを取り入れるのもおすすめです。
春には桜の枝を、秋には紅葉した枝ものを生けると、部屋全体に季節の風情が漂います。
さらに、お気に入りの陶器や旅行の記念品などを飾れば、個性的な空間を演出することもできます。

違い棚は、床の間という空間をより一層引き立て、そこに住まう人の感性を表現する場と言えるでしょう。

違い棚の特徴効果具体的な例
高さを変えて設置した棚飾る物に変化が生まれ、空間に奥行きが生まれる
物の大きさに合わせてバランス良く配置することで、空間にリズムが生まれる
高い位置:掛け軸、一輪挿し
低い位置:重厚感のある置物
季節を感じさせるアイテムを取り入れられる部屋全体に季節の風情が漂う春:桜の枝
秋:紅葉した枝もの
お気に入りのアイテムを飾れる個性的な空間を演出できる陶器、旅行の記念品

収納力と美しさを兼ね備えた地袋

収納力と美しさを兼ね備えた地袋

– 収納力と美しさを兼ね備えた地袋

地袋とは、床に埋め込まれた収納スペースのことです。日本では古くから和室の収納家具として親しまれてきました。現代の住宅でも、その利便性の高さから和室だけでなく、洋室にも取り入れるケースが増えています。

地袋の最大のメリットは、その収納力の高さにあります。奥行きを深く取ることができるため、布団や座布団、季節外の着物など、かさばる物を収納するのに最適です。また、床にぴったりと設置されているため、デッドスペースを作らず、部屋を広く見せる効果も期待できます。

さらに、地袋は、部屋の雰囲気に合わせて、様々なデザインを選ぶことができるのも魅力です。引き戸の部分には、和紙や木材、ガラスなど、様々な素材が使われています。和紙の引き戸は、柔らかな光を取り込み、部屋に落ち着いた雰囲気を与えてくれます。木材の引き戸は、重厚感があり、高級感を演出してくれます。ガラスの引き戸は、中身が見えるので、収納物を整理整頓する意識を高める効果も期待できます。

収納力と美しさを兼ね備えた地袋は、現代の住宅にもぴったりの収納方法と言えるでしょう。

項目内容
特徴床に埋め込まれた収納スペース
メリット– 収納力が高い
– デッドスペースを作らず部屋を広く見せる
– 部屋の雰囲気に合わせて様々なデザインを選べる
デザイン例– 和紙の引き戸:柔らかな光を取り込み、落ち着いた雰囲気
– 木材の引き戸:重厚感、高級感を演出
– ガラスの引き戸:中身が見えるので整理整頓しやすい

天袋で収納の幅を広げる

天袋で収納の幅を広げる

収納スペースとして欠かせない存在である地袋。その地袋の上部に設けられるのが天袋です。天井に近い位置にあるため、普段はあまり使わないものを収納するのに最適です。例えば、季節外の衣類や布団、思い出の品などを収納することができます。
天袋を活用することで、収納場所が縦に広がり、限られたスペースでも効率的に収納力をアップさせることができます。その結果、これまで地袋に収納していたものにも余裕が生まれ、整理整頓がしやすくなるでしょう。
また、天袋は収納としての役割だけでなく、部屋の雰囲気を左右する要素の一つでもあります。扉のデザインや色合いによって、和風、洋風、モダンなど、様々な雰囲気を演出することができます。部屋のインテリアに合わせて天袋のデザインを選ぶことで、統一感のある空間になるでしょう。

項目内容
種類収納家具
設置場所地袋の上部
用途
  • 普段使わないものの収納
  • 収納力アップ
  • 部屋の雰囲気演出
収納例季節外の衣類、布団、思い出の品など
メリット
  • 限られたスペースで効率的に収納力をアップできる
  • 地袋の収納にも余裕ができる
  • 整理整頓がしやすい
  • 部屋の雰囲気に合わせたデザインを選べる
  • 統一感のある空間になる

無限に広がる床脇の意匠

無限に広がる床脇の意匠

床の間の脇に位置し、控えめながらも空間の印象を大きく左右する床脇。
違い棚や地袋、天袋といった要素を組み合わせることで、住む人の個性が光る、無限のデザインを生み出すことができます。

例えば、書院造りなど格式張った雰囲気の部屋には、重厚な木材を用い、木目を生かしたシンプルな意匠の床脇が調和します。奥行きを抑え、違い棚を多く設けることで、書や美術品を格調高く飾ることができます。

一方、お客様をもてなす客間など華やかさを演出したい場合は、明るい色合いの木材を使用したり、鮮やかな色彩や大胆な模様の和紙を天袋や地袋の戸に用いたりすることで、空間に彩りを添えることができます。

また、部屋の広さや用途に合わせて、床脇のサイズや収納の量を調整することも可能です。
限られたスペースを有効活用するために、奥行きを深くして収納力を高めたり、逆に圧迫感を軽減するために奥行きを抑えたりと、住む人のライフスタイルに合わせた自由な設計が可能です。

床脇は、単なる空間の仕切りではなく、部屋全体の雰囲気を決定づける重要な要素です。
素材、色、形、そしてそこに飾るものによって、住む人の美意識や個性が表現される、魅力的な空間を創り出すことができるでしょう。

目的素材・デザインサイズ・収納
格式張った雰囲気を演出 (例: 書院造り)– 重厚な木材
– 木目を生かしたシンプルな意匠
– 奥行きを抑え、違い棚を多く設置
– 書や美術品を格納するのに十分な収納力
華やかさを演出 (例: 客間)– 明るい色合いの木材
– 鮮やかな色彩や大胆な模様の和紙を天袋や地袋の戸に採用
– 部屋の広さに合わせたサイズ
限られたスペースを有効活用– 収納量に合わせて奥行きを調整– 奥行きを深くして収納力を高める
– 圧迫感を軽減するために奥行きを抑える

現代の住宅にも調和する床脇

現代の住宅にも調和する床脇

日本の住宅で古くから親しまれてきた床の間と床脇。
床の間が掛軸や生花を飾るための場所として格式を表現するのに対し、床脇は床の間の脇に控えめに設けられ、花を生けたり、香炉や置物を飾ったりと、床の間を補完する役割を担います。
現代の住宅では、畳敷きの和室は減ってきている傾向にありますが、床の間と床脇は、和室だけでなく、洋室にも取り入れることができます。例えば、フローリングのリビングに床の間と床脇を設けることで、空間にメリハリが生まれ、洗練された印象を与えることができます。
床の間と床脇のデザインは、伝統的な様式にとらわれる必要はありません。
木材や漆喰などの自然素材を用いながらも、シンプルな形状にしたり、間接照明を取り入れたりすることで、現代の住宅にも調和する空間になるでしょう。また、床の間の背面の壁には、和紙や織物など、素材感を感じられるものを用いると、空間のアクセントになります。
床の間と床脇は、単なる装飾スペースではなく、空間全体に落ち着きと風格を与えるとともに、住む人の感性を育む場となるでしょう。

項目内容
床の間– 掛軸や生花を飾る格式を表現する場所
– 和室だけでなく、洋室にも取り入れられる
床脇– 床の間の脇に控えめに設けられる
– 花を生けたり、香炉や置物を飾ったりする
– 床の間を補完する役割
現代の住宅への取り入れ方– フローリングのリビングに設けることで空間にメリハリが生まれる
– シンプルな形状や間接照明を取り入れて現代風にする
– 背面の壁に和紙や織物など素材感を感じられるものを用いる
効果– 空間全体に落ち着きと風格を与える
– 住む人の感性を育む場となる
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