空間を引き締める！落とし掛けの役割と魅力

空間を引き締める！落とし掛けの役割と魅力

リフォームについて知りたい

先生、『落とし掛け』って、リフォームのチラシに書いてあったんですけど、どんなものですか？

リフォーム専門家

いい質問だね。『落とし掛け』は、和室の床の間の上部に、床と平行に取り付ける部材のことだよ。床の間の格式を高めるために使われることが多いんだ。

リフォームについて知りたい

床の間の上の部分に取り付けるんですね。どんな見た目なんですか？

リフォーム専門家

そうだね。例えば、床の間の天井部分から少し下がったところに、一段低い天井のようなものが付いていたら、それが『落とし掛け』かもしれないね。床の間を囲むような形になっていることが多いよ。

床の間の顔となる落とし掛け

– 床の間の顔となる落とし掛け「落とし掛け」という言葉をご存知でしょうか？ 住宅リフォームの中でも、和室の改修を検討する際に見聞きする機会があるかもしれません。落とし掛けとは、床の間の上部に水平に取り付けられる部材のことを指します。床の間の正面から見ると、天井から少し下がった位置に、まるで額縁のように空間を区切っているように見えるのが特徴です。落とし掛けは、床の間の格式や雰囲気を大きく左右する重要な要素の一つです。 材質や形状、装飾などによって、空間に様々な表情を生み出すことができます。例えば、格式高い雰囲気を演出したい場合には、黒檀や紫檀などの銘木を用い、漆塗りや蒔絵を施した重厚感のある落とし掛けが選ばれます。一方、現代的な和室に調和させたい場合には、木材の質感を生かしたシンプルなデザインや、ガラスや金属などの異素材を組み合わせたモダンなデザインの落とし掛けも人気です。さらに、落とし掛けは天井との間に空間を作ることで、照明を埋め込むことができるという実用的な側面も持ち合わせています。間接照明を取り入れることで、床の間に飾られた掛け軸や花を生け、空間全体をより美しく、印象的に演出することができます。このように、落とし掛けは床の間の意匠性を高めるだけでなく、空間に奥行きと広がりを与え、機能性も兼ね備えた魅力的な建具と言えるでしょう。

空間を引き締め、格式を高める効果

日本家屋において、床の間は客間などに設けられた特別な空間であり、その格式の高さを演出するために様々な工夫が凝らされています。その一つに、床の間と他の空間を区切るための「落とし掛け」があります。落とし掛けは、床の間の正面に一段低く設けられた空間で、単なる装飾ではなく、空間にメリハリを与えるとともに、格式高い雰囲気を醸し出す効果があります。

床の間は本来、客人をもてなすために設けられた特別な場所です。その神聖とも言える空間を他の部分と明確に区切ることで、床の間の存在感がより一層際立ち、そこに飾られた掛軸や花瓶などの美しさが引き立ちます。また、落とし掛けがあることで、自然と視線が床の間へと誘導され、床の間が持つ本来の役割を果たすことができるのです。

さらに、落とし掛けは段差があることで空間に奥行きを与え、実際よりも広く感じさせる効果もあります。日本家屋特有の、限られた空間を最大限に活用する工夫と言えるでしょう。このように、落とし掛けは空間を引き締め、格式を高めるだけでなく、視覚的な効果も期待できる、日本家屋の美意識が凝縮された要素と言えるでしょう。

素材やデザインで個性を演出

住宅の顔となる玄関において、落とし掛けは空間の印象を大きく左右する重要な要素です。単なる段差としてではなく、素材やデザインによって個性を表現することができます。

落とし掛けに使用される素材は、温かみのある木材をはじめ、重厚感のある漆喰、スタイリッシュな金属など、実に様々です。和室全体の雰囲気と調和する素材を選ぶことで、空間に統一感が生まれ、より洗練された印象を与えることができます。

また、デザインもシンプルなものから、職人の技が光る彫刻が施された豪華なものまで、幅広い選択肢があります。例えば、伝統的な和風住宅には、繊細な模様が施された木材の落とし掛けが、モダンな住宅には、すっきりとしたラインの金属製の落とし掛けが似合います。

このように、住宅のデザインコンセプトや、住む人の好みに合わせて、素材やデザインを選ぶことで、落とし掛けは単なる段差ではなく、個性あふれる空間を演出する重要な要素となるのです。

現代の住宅にも調和する落とし掛け

近年、住空間の洋風化が進み、和室を設けない住宅も増えています。しかし、伝統的な和の要素である落とし掛けは、現代的な住宅にも調和し、独特の美しさと機能性を提供してくれます。

落とし掛けは、和室だけでなく、リビングや寝室など、様々な空間にも取り入れることができます。例えば、リビングの一角にアートスペースを設け、そこに落とし掛けを設置してみて下さい。絵画や彫刻、あるいは個性的なオブジェなどを飾れば、そこはまるでギャラリーのような洗練された空間に生まれ変わります。また、寝室に落とし掛けを設置すれば、落ち着いた和の雰囲気が、寝室に安らぎとくつろぎをもたらしてくれるでしょう。穏やかな照明と組み合わせることで、よりリラックス効果を高めることも期待できます。

さらに、落とし掛けは、そのシンプルな構造ゆえに、収納スペースとしての機能も期待できます。壁に埋め込むように設置すれば、床面積を狭めることなく、書籍や小物をディスプレイのように収納することができます。このように、現代の住宅にも自然と溶け込む落とし掛けは、空間のアクセントとして、また実用的な収納としても活躍してくれるでしょう。

まとめ

– まとめ和室の雰囲気をガラリと変え、洗練された空間を生み出す「落とし掛け」。単なる装飾ではなく、空間にメリハリを与え、奥行きを感じさせる効果も持ち合わせています。 かつては、柱や鴨居など構造材の繋ぎ目を隠すための工夫として用いられてきました。今では、和の伝統美を継承しながら、空間にアクセントを加え、格式高い雰囲気を演出するための重要な要素として、住宅リフォームでも注目されています。落とし掛けの魅力は、素材やデザイン、設置場所によって、多様な表情を生み出す点にあります。木材の種類や色合い、木目模様によって、重厚感やモダンな雰囲気など、空間の印象を自在に操ることができます。シンプルな直線的なデザインだけでなく、職人の技が光る繊細な彫刻が施されたものもあり、こだわりの空間を演出することができます。また、設置場所も床の間や玄関など、空間に合わせて自由に選択できます。 床の間に設置すれば、掛軸や生花を引き立て、格調高い空間を演出できます。一方、玄関に設置すれば、お客様を迎え入れる空間として、洗練された印象を与えることができます。住宅リフォームを検討する際には、ぜひ落とし掛けを取り入れてみて下さい。きっと、ワンランク上の、洗練された和の空間が実現するでしょう。