地震に備える！住まいの地盤リスクを知ろう

地震に備える！住まいの地盤リスクを知ろう

リフォームについて知りたい

先生、リフォームの説明資料に『液状化現象』って言葉が出てきたんですけど、どういう意味ですか？

リフォーム専門家

いい質問だね！ 液状化現象は、地震の時に地面が水みたいにドロドロになってしまう現象のことだよ。

リフォームについて知りたい

地面が水みたいになるって、どういうことですか？

リフォーム専門家

例えば、砂と水を入れたバケツを想像してみて。普段は固いけど、バケツを強く揺らすと、水が上がってきて砂がドロドロになるよね？ 地震の時も揺れによって地面の下の水が押し上げられて、同じようなことが起きるんだ。これが液状化現象だよ。

地震による地盤の液状化とは？

– 地震による地盤の液状化とは？地震による被害は、建物の倒壊だけではありません。地面そのものが変化してしまう「液状化現象」も、大きな被害をもたらします。液状化現象とは、地下水を含んだ緩い砂地盤が、地震の揺れによって液体のように変化してしまう現象です。砂粒は、普段は互いに接していて、ある程度の強さを保っています。しかし、地震の強い揺れを受けると、砂粒の隙間にある水が圧力を受け、砂粒同士の接点が離れてしまいます。この状態になると、砂は水に浮いた状態となり、地面は固体としての性質を失い、液体のように流れてしまうのです。液状化現象が起こると、地面は建物を支える力を失ってしまいます。その結果、建物が傾いたり、地面に沈み込んでしまったりするなどの被害が発生します。また、マンホールや地下に埋設された水道管などが、浮き上がってくることもあります。1995年に発生した阪神・淡路大震災では、この液状化現象による被害が数多く報告されました。特に、埋め立て地や、かつて水田や沼地だったような、地下水位の高い地域で被害が目立ちました。液状化現象は、私たちが暮らす地面そのものの安全性を揺るがす、深刻な問題なのです。

液状化現象が起きやすい場所とは？

– 液状化現象が起きやすい場所とは？地震の揺れによって地面が液体状になる液状化現象。これは、あらゆる場所で起こるわけではありません。液状化現象が起こりやすい場所には、いくつかの共通点があります。まず、地下水位が高い場所です。地下水位が高いということは、地盤の中に水が豊富に含まれているということです。地震の揺れによって、この水と砂が混ざり合い、液状化現象を引き起こします。海岸や河川の近く、あるいは、かつて水田や沼地だった場所は、地下水位が高いため、液状化現象のリスクが高くなります。次に、砂質土でできた地盤です。砂質土とは、砂の粒が比較的粗く、粘り気が少ない土のことです。このような地盤は、地震の揺れを受けると、粒子同士の結合が切れやすく、液状化しやすいため注意が必要です。さらに、比較的新しい埋立地も注意が必要です。埋立地は、人工的に土砂を積み上げて造成した土地です。造成されてから年月が浅い埋立地は、地盤がまだ固まっていないため、液状化現象が起こりやすくなります。液状化現象は、建物の傾斜や沈下、地面の噴砂など、甚大な被害をもたらす可能性があります。そのため、自宅や職場、学校などの周辺環境に不安を感じたら、早めに対策を講じることが重要です。各自治体は、液状化現象のリスクが高い地域をハザードマップとして公開しています。これらの情報を活用し、自分の住んでいる地域のリスクを把握しておきましょう。

液状化現象から住まいを守るためには？

大きな地震が発生すると、地面が液体のように揺れる「液状化現象」が発生することがあります。この現象は、建物の傾斜や沈下を引き起こし、住宅に甚大な被害をもたらす可能性があります。それでは、液状化現象から大切な住まいを守るためには、どのような対策を講じれば良いのでしょうか？

まず、最も効果的な対策の一つに挙げられるのが、地盤そのものを強化する地盤改良工事です。建物を建てる前に、地盤にセメント系固化材などを注入することで、地盤の強度を高め、液状化現象を抑制することができます。

次に、建物の基礎構造を工夫することも有効な手段です。建物を支える基礎部分を、深くまで杭を打ち込む「杭基礎」にすることで、地震の揺れが建物に伝わるのを防ぎ、液状化による被害を軽減することができます。

さらに、建物の重量を軽くすることも、液状化の影響を小さくすることに繋がります。木造建築など、比較的軽い素材を選んだり、2階建てを避けて平屋建てにするなどの工夫を取り入れることで、建物にかかる負担を軽減することができます。

家を新築する際には、耐震性と並んで、液状化対策についても、専門家とよく相談し、検討することをお勧めします。

既存住宅の液状化対策は？

地震による被害で、近年耳にすることが増えた「液状化現象」。実は、既に住宅を所有している場合でも、対策を講じることが可能です。

まず始めに、住宅が建っている土地の地盤調査を行い、専門家による診断を受ける必要があります。液状化のリスクは場所によって異なるため、専門家の目でしっかりと確認してもらうことが大切です。

診断の結果、液状化対策が必要と判断された場合は、主に二つの方法があります。一つは、「地盤注入工事」と呼ばれる方法です。これは、地盤に特殊な薬剤を注入することで、地盤そのものを強化するというものです。もう一つは、「アンダーピニング工法」と呼ばれる方法です。これは、建物の基礎部分に鋼管などを打ち込み、建物をしっかりと支えるというものです。どちらの方法が適切かは、建物の構造や地盤の状態によって異なりますので、専門家に相談の上、決定する必要があります。

液状化対策工事は、大規模なものとなる場合もあり、費用も高額になる傾向があります。しかし、安心・安全な暮らしを守るためには、早めの対策が重要です。専門家のアドバイスを仰ぎながら、検討を進めていきましょう。

情報収集と専門家への相談を！

地震による被害の中でも、近年耳にする機会が増えた「液状化現象」。これは、地面がまるで液体のように揺れ動く恐ろしい現象です。目に見える建物の強度とは異なり、地盤の状態は目視で判断することが難しいため、専門知識が必要不可欠です。

もしも、お住まいの地域が過去に液状化現象に見舞われていたり、埋め立て地であるなどの不安要素がある場合は、早急な対策が必要です。住宅の耐震性や地盤改良など、専門的な知識を持った建築士や専門業者に相談することを強くお勧めします。

彼らは、地盤調査を行い、その結果に基づいて、最適な対策方法や費用を提案してくれます。 地盤改良工事には、様々な工法が存在し、それぞれに費用や効果も異なります。専門家のアドバイスを受けることで、状況に合わせた適切な対策を講じることができます。

地震はいつ起こるかわかりません。被害を最小限に抑えるためにも、日頃から情報収集を行い、適切な対策を講じておくことが大切です。