マンションの安全を守る「しきり板」:知っておきたいこと
リフォームについて知りたい
先生、リフォームのチラシに『しきり板』って書いてあったんですけど、これって何ですか?
リフォーム専門家
いい質問だね!マンションのベランダで見かける、お隣との間にある壁のことだよ。あれが『しきり板』だよ。
リフォームについて知りたい
ああ、あの板のことですか!でも、何のためにあるんですか?
リフォーム専門家
普段はお隣とのプライバシーを守るためのものだけど、火事の時などは壊して隣の部屋に逃げられるように、わざと壊れやすい素材でできているんだよ。
しきり板とは。
マンションなどのベランダで見かける、隣の部屋と仕切る壁のような板を『しきり板』といいます。これは、普段は隣の家とのプライバシーを守るためのものですが、火事などの時には壊して隣の部屋に逃げるための道としても役立ちます。仕切り板は『パーテーション』や『隔て板』とも呼ばれます。この板は、薄いプラスチックのような素材でできていることが多く、女性や子供には壊すのが難しい場合があります。また、長い間使っていると、ひび割れや破損が起こることもあります。しきり板は、一つの部屋だけでなく、マンション全体で使う場所なので、住んでいる人だけで修理や交換を決めることはできません。
隣戸との境界線「しきり板」
集合住宅のバルコニーには、お隣さんとのお部屋の境目となる「しきり板」が設置されています。普段の生活では、あまり意識することがないかもしれません。しかし、この「しきり板」は、私たちの暮らしを守る上で、とても大切な役割を担っています。
まず、「しきり板」は、お隣さんとのプライバシーを守る役割を果たしています。バルコニーは、洗濯物を干したり、外の風を感じたりと、プライベートな空間として利用されることが多い場所です。「しきり板」があることで、お隣さんの視線を気にせず、安心してバルコニーを使うことができます。
また、「しきり板」は、火災などの緊急時に、避難経路を確保する役割も担っています。万が一、火災が発生した場合、「しきり板」を壊して、お隣さんのバルコニーへ避難することができます。そのため、「しきり板」は、ある程度の強度を保ちつつも、壊れやすい素材でできていることが一般的です。
「しきり板」の素材や強度、交換に関するルールなどは、マンションによって異なります。
「しきり板」が老朽化している場合は、管理会社や管理組合に相談し、交換を検討する必要があります。また、最近では、プライバシー保護や防犯対策として、高めの「しきり板」や、視線を遮る効果の高い素材の「しきり板」を設置するマンションも増えています。
「しきり板」は、私たちの暮らしを守る上で、重要な役割を担っています。いざという時に備え、日頃から「しきり板」の状態を確認しておくことが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
役割1 | プライバシー保護:お隣さんからの視線を遮り、バルコニーを安心して使えるようにする。 |
役割2 | 避難経路の確保:火災など緊急時に、壊して隣家への避難経路を確保する。 |
素材・強度・交換ルール | マンションによって異なる。 |
老朽化対策 | 管理会社や管理組合に相談し、交換を検討する。 |
最近の傾向 | プライバシー保護や防犯対策として、高めのしきり板や視線を遮る効果の高い素材のしきり板を設置するマンションが増えている。 |
プライバシー保護と緊急時の避難経路
住宅が密集した地域では、隣家との距離が近く、生活音や視線が気になることがあります。
プライバシーを守るためには、隣家との間に適切な仕切りを設置することが重要です。
この仕切りには、視線を遮るだけでなく、緊急時に避難経路を確保するという重要な役割も担っています。
普段の生活では、隣家の視線を気にせずに洗濯物を干したり、ガーデニングを楽しんだりすることができます。
また、小さなお子様がいる家庭では、子供が誤って隣家の敷地に入ってしまう心配も軽減されます。
しかし、この仕切りは、ただ壁を作るのとは違います。
火災などの緊急時には、容易に壊せる材質でできており、隣家へ避難できるよう設計されているのです。
万が一、火災が発生し、自分の部屋から玄関への避難経路が煙や炎で塞がれてしまった場合でも、この仕切りを突き破ることで、隣家を経由して安全な場所へ避難することができます。
このように、隣家との仕切りは、私たちのプライバシーを守ると同時に、緊急時には命を守るための重要な役割を担っています。
日頃から、仕切りの周辺を整理整頓し、いざという時に備えておくことが大切です。
目的 | 機能 | 注意点 |
---|---|---|
プライバシー保護 | 視線を遮る 隣家への侵入を防ぐ | |
安全確保 | 緊急時の避難経路の確保 | 容易に壊せる材質 周辺の整理整頓 |
「しきり板」の素材と強度
– 「しきり板」の素材と強度住宅の間仕切りとして広く普及している「しきり板」ですが、緊急時に備え、突き破って避難できる強度を持っていることが重要です。しかし、その強度は、一般的に想像されるよりも脆い場合があります。多くのしきり板は「フレキシブルボード」と呼ばれる、厚さわずか3mmから5mm程度の素材でできています。これは、軽量で施工しやすいというメリットがある一方、強度の面では不安が残ります。特に、力の弱い女性や子供の場合、容易に突き破ることができず、避難の妨げになる可能性も考えられます。実際に、緊急時にしきり板を破ることができず、避難が遅れてしまうケースも報告されています。しきり板の強度不足が心配な場合は、強化されたタイプのものを選ぶ、あるいは、設置場所に工夫を凝らすなどの対策が必要です。例えば、寝室から脱出する経路にあるしきり板は、より強度の高い素材のものを使用する、あるいは、緊急時に備えて家具を配置しないなどの配慮が大切です。住宅の安全性は、日頃からの備えが重要です。しきり板の素材や強度について正しく理解し、いざという時に備えましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
素材 | 多くの場合、厚さ3mm~5mm程度の「フレキシブルボード」 軽量で施工しやすいメリットがある一方、強度が低い |
メリット | 軽量 施工がしやすい |
デメリット | 強度が低い 特に、力の弱い女性や子供は、容易に突き破ることができない可能性がある |
対策例 | 強化されたタイプのしきり板を選ぶ 設置場所に工夫を凝らす(寝室から脱出する経路にあるしきり板は、より強度の高い素材のものを使用する、あるいは、緊急時に備えて家具を配置しないなど) |
経年劣化による危険性
家の外に設置されることの多いしきり板は、常に雨や風、強い日差しにさらされています。そのため、時間の経過とともに劣化していくのは避けられません。
設置から年月が経つにつれて、表面には細かいひびが入ったり、材質そのものが腐ってしまったりすることがあります。このような劣化が進むと、しきり板の強度が低下し、本来の役割を果たせなくなる可能性があります。
例えば、強風が吹いた時に、劣化が激しいしきり板は簡単に壊れてしまうかもしれません。また、もたれかかった際に崩れてしまい、怪我をしてしまう恐れもあります。
安全のために、定期的にしきり板の状態をチェックすることが重要です。もし、ひび割れや腐食が酷くなっている場合は、補修や交換などの対策を検討する必要があります。 しっかりとメンテナンスを行うことで、長く安全に使うことができます。
劣化の原因 | 劣化の状態 | 影響 | 対策 |
---|---|---|---|
雨風、日差しにさらされる |
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「しきり板」は共用部分
マンションのベランダに設置されている「しきり板」は、一見自分の部屋だけのもののように思えますが、実は「共用部分」に分類されます。共用部分とは、マンションの居住者全員で共有する場所や設備のことを指し、廊下やエレベーターなどが代表的な例です。
しきり板は、火災発生時の延焼を防ぐための重要な役割を担っています。そのため、劣化が進み交換が必要な場合でも、居住者個人の判断で勝手に交換することはできません。まずは管理組合に相談し、現状の確認や交換の必要性について話し合う必要があります。
交換が必要と判断された場合は、管理組合が業者を手配し、工事を行います。費用については、マンションの管理規約や修繕積立金の状況によって異なりますが、共用部分の修繕であるため、自己負担ではなく管理組合が負担するケースもあります。そのため、費用負担についても事前に管理組合に確認しておきましょう。
しきり板は、マンション全体の安全を守る上で重要な役割を担っています。劣化が気になる場合は、自己判断せず、必ず管理組合に相談するようにしましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
種類 | 共用部分 |
役割 | 火災発生時の延焼防止 |
交換の可否 | 個人では不可、管理組合に相談 |
交換の手配 | 管理組合が業者を手配 |
費用の負担 | 管理組合が負担する場合もある |
相談先 | 管理組合 |