知っておきたい！家の広さの基礎知識「建坪」

知っておきたい！家の広さの基礎知識「建坪」

リフォームについて知りたい

先生、「建坪」ってよく聞くんですけど、どういう意味ですか？ 家の面積のことですか？

リフォーム専門家

いい質問だね！「建坪」は家の面積を表す言葉の一つだけど、正確には建物の水平投影面積を指すんだ。つまり、家を上から見た時の外側の線の内側の面積のことだよ。

リフォームについて知りたい

上から見た時の面積…ということは、屋根は関係ないんですか？

リフォーム専門家

その通り！屋根の形は関係ないんだ。ただし、庇(ひさし)のように屋根から飛び出している部分で、その出っ張りが1メートル未満の場合は「建坪」に含まれるから注意が必要だよ！

家を建てる時の広さの指標

家を建てるときや、新しい住まいを探すときには、誰もが夢を膨らませると同時に、現実的な視点を持つことも大切になります。その一つが、家の広さを表す「建坪」という指標です。

建坪は、簡単に言うと家が地面に接している部分の面積のことを指します。家を真上から見て、その家の外周を囲む線の内側の面積を測ることで求められます。例えば、一辺の長さが10メートルの正方形の家であれば、建坪は10メートル × 10メートル = 100平方メートルとなります。

建坪は、家の大きさを把握する上で基本となる指標ですが、実際に生活する空間である床面積とは異なります。床面積は、各階の床面積を合計したものであり、一般的に建坪よりも広い数値となります。これは、建坪には、壁の厚みやベランダ、屋根の軒の出などの部分は含まれないためです。

家を建てる際には、間取りやデザインだけでなく、この建坪もしっかりと確認することが重要です。建坪が大きくなれば、それだけ建築費用も高くなる傾向があります。そのため、予算やライフスタイルに合った適切な広さの住宅を選ぶように心がけましょう。

建築基準法との関係

家の広さを表す「建坪」という言葉は、実は「建築基準法」という法律と密接な関係があります。建築基準法とは、建物を建てる際に、安全性や快適性などを確保するために定められた法律です。

この法律の中で、土地に対してどの程度の大きさの建物を建てて良いのかという制限が定められています。これを「建ぺい率」と呼びます。建ぺい率は、敷地面積に対する建坪の割合で表されます。例えば、敷地面積が100平方メートルの土地に、建ぺい率が60%と定められている場合、建坪60平方メートル以内の建物しか建てることができません。

つまり、家を建てる際には、ただ単に希望する広さを確保すれば良いのではなく、建築基準法で定められた建ぺい率を遵守する必要があるのです。建坪は、建築基準法の制限を守る上で、非常に重要な要素と言えるでしょう。

庇は含める？含めない？

家の広さを示す指標として「建坪」という言葉が使われますが、建坪の計算には、少し注意が必要な部分があります。それは、庇（ひさし）のような「はね出し」部分をどのように扱うかということです。

庇とは、窓や玄関の上部に取り付けられる、日差しや雨を遮るための小さな屋根のような部分です。家の外観にアクセントを加えたり、夏の強い日差しを遮り室内温度の上昇を抑えたりするなど、様々な役割を担っています。

この庇ですが、建築基準法では、その「はね出し」部分が1メートル未満であれば、建坪に算入しなくてもよいとされています。つまり、小さな庇であれば、建坪に影響を与えることなく設置できる場合があるということです。

例えば、建坪10坪の土地に家を建てる場合、1メートル未満の庇であれば、その部分を広めに設けても、建築基準法上は問題ありません。しかし、庇を大きくして「はね出し」部分が1メートルを超えてしまうと、その分も建坪に算入されることになります。建坪は、建築費用や税金の算定根拠となることもあるため、注意が必要です。

庇を設置する際には、その大きさや形状によって建坪に影響するかどうか、事前に確認しておくことが重要です。

建坪と延床面積の違い

– 建坪と延床面積の違い

家づくりにおいて、よく耳にする「建坪」と「延床面積」。どちらも家の広さを表す言葉ですが、その意味合いは異なります。家を建てる際には、この違いを正しく理解しておくことが重要です。

建坪とは、簡単に言うと家が地面に接している部分の面積のことです。1階部分の外壁で囲まれた範囲と考えてよいでしょう。例えば、1階建ての家であれば、その家の床面積と建坪は同じになります。

一方、延床面積は、各階の床面積を合計したものを指します。つまり、2階建ての家であれば、1階の床面積と2階の床面積を足したものが延床面積となります。

家を建てる際の土地探しでは、建坪が重要になります。なぜなら、建築基準法によって、土地に対して建てられる建物の大きさが決められているからです。 一方、延床面積は、実際に生活する空間の広さを表す指標となるため、間取りや部屋の広さを検討する上で重要になります。

例えば、同じ延床面積の家でも、建坪が小さい場合は、2階建てや3階建てにすることで、多くの部屋を確保することができます。逆に、建坪が大きい場合は、平屋建てにすることも可能になります。

このように、建坪と延床面積は、家づくりにおいてそれぞれ異なる役割を担っています。家を建てる際には、それぞれの意味合いを理解した上で、土地の広さや間取り、ライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

建坪を知るメリット

– 建坪を知るメリット

家づくりを始めるにあたって、ほとんどの人が間取りや外観デザインといった、目に見える部分に意識が向きがちです。しかし、快適で理想的な住まいを実現するためには、「建坪」について理解を深めておくことが非常に重要になります。

建坪とは、簡単に言うと家の面積のことです。建坪を知ることで、建築基準法上の制限をクリアできるかどうか、希望する広さの部屋を確保できるかどうかなどを判断することができます。例えば、土地の広さに比べて家の規模が大きすぎると、建築許可が下りない場合があります。また、部屋数を多くしたり、広いリビングにしたりする場合には、それに応じた建坪が必要になります。

さらに、建坪は建築費用にも大きく影響を与えます。一般的に、建坪が大きくなるほど建築費用は高額になります。そのため、予算内で理想の住まいを実現するためには、建坪と費用のバランスをしっかりと考える必要があります。事前にしっかりと建坪について検討しておくことで、建築費用が当初の予定を大幅に上回るといった事態を避けることができます。

建坪は、家づくりにおける様々な要素に密接に関わってきます。家づくりを成功させるためには、建坪に対する正しい知識を身につけておくようにしましょう。