- 生垣とは生垣とは、文字通り生きている植物を材料にして作られた垣根のことを指します。古くから日本の家屋や田畑の境界線、風よけ、目隠しとして利用され、四季折々の変化を楽しめることから、日本の風景に欠かせない存在でした。生垣に使われる植物は、成長が早く、剪定に強いものが好まれます。代表的なものとしては、ツツジやサザンカなどの常緑樹、または、モミジやカエデなどの落葉樹が挙げられます。これらの樹木を一定間隔で植栽し、年に数回、刈り込み作業を行うことで、美しい景観を生み出しながら、周囲からの視線を遮ったり、風や騒音を和らげたりすることができます。しかし、近年では、住宅様式の変化やライフスタイルの変化に伴い、生垣を取り入れる家は減少傾向にあります。塀やフェンスに比べて、定期的な手入れが必要となることや、害虫が発生しやすいため、こまめな管理が必要となることがその理由として挙げられます。それでも、生垣は、自然の温かみや美しさを感じさせてくれる魅力的なものです。近年では、手入れのしやすい低木を用いたり、自動灌水システムを導入するなど、より管理しやすい生垣も登場しています。

- 水抜き穴とは住宅の周りの地面をよく見ると、ブロック塀や石垣などに小さな穴が開いていることがあります。これが水抜き穴です。一見すると何の変哲もない穴に見えますが、実は家を守るために重要な役割を担っています。水抜き穴とは、土の中に埋め込まれた擁壁に設けられた排水口のことです。擁壁とは、土の斜面が崩れるのを防ぎ、平坦な土地を確保するために作られた構造物です。住宅地では、高低差のある土地に家を建てる際に、この擁壁が設置されるケースが多く見られます。擁壁は土の中に埋まっているため、常に雨水の影響にさらされています。雨が降ると、土の中は水分を含んで水圧が高まります。この水圧が擁壁を内側に押し出す力となり、場合によっては擁壁の変形や破損、さらには倒壊につながる可能性も孕んでいます。水抜き穴は、この水圧を軽減するために設けられています。擁壁の背面に溜まった雨水を、水抜き穴を通して外部へ排出することで、擁壁にかかる水圧を下げ、擁壁の変形や破損を防いでいるのです。家の周りの地面が常に乾いた状態に保たれているのは、この水抜き穴がしっかりと機能しているおかげと言えるでしょう。水抜き穴は、一見すると小さな穴に過ぎませんが、住宅の安全を守る上で非常に重要な役割を担っています。水抜き穴が詰まっていないか、定期的に点検することが大切です。