不動産投資の基礎!純資産額を理解しよう
先生、「純資産額」って何か教えてください。不動産投資用語で出てきたんですけど、よく分からなくて…
なるほど。「純資産額」は簡単に言うと、会社や個人が持っている財産の合計額から借金の合計額を引いた残りの金額のことだよ。分かりやすく言うと、君が今1000円持っていて、友達に500円借りていたら、純資産額は500円になるんだ。
なるほど!でも、不動産投資とどう関係があるんですか?
不動産投資では、物件を買うために多額のローンを組むことが多いよね。その時に、自分の純資産額が大きいほど、金融機関から信頼を得やすく、有利な条件でローンを組める可能性が高くなるんだ。だから、不動産投資をする上では、純資産額は重要な指標の一つなんだよ。
純資産額とは。
不動産投資において、「純資産額」とは、簡単に言うと、企業のすべての資産から負債を差し引いた金額のことです。
厚生年金基金や確定給付企業年金では、将来の年金支払いを確実にするために、資産と負債のバランスを評価する必要があります。この評価に用いられるのが「純資産額」です。
具体的には、現金や有価証券などの「流動資産」と、土地や建物などの「固定資産」(時価評価)を合計し、そこから借入金などの「流動負債」と、将来支払うべき年金などの「支払備金」を差し引くことで算出されます。
純資産額は、年金制度の健全性を示す重要な指標となり、「継続基準の財政検証」と「非継続基準の財政検証」という2つの重要な検証に用いられます。
不動産投資における純資産額とは?
不動産投資の世界では、収益物件の購入や運用状況を判断する上で、「純資産額」は重要な指標の一つです。純資産額とは、簡単に言うと「資産」から「負債」を差し引いた金額を指します。
例えば、あなたが1億円の収益マンションを購入したとします。この時、物件の価値である1億円が「資産」となります。一方で、購入時に住宅ローンを組んだ場合、そのローンの残債は「負債」となります。仮にローンの残債が6,000万円だった場合、あなたの純資産額は1億円(資産)- 6,000万円(負債)= 4,000万円となります。
純資産額の計算方法
純資産額は、あなたの資産から負債を引いた金額です。不動産投資において、自分の財務状態を正しく把握するために欠かせない指標と言えるでしょう。
具体的には、以下の式で計算します。
純資産額 = 総資産 – 総負債
総資産は、あなたの持ち家や投資不動産、預貯金、車など、すべての資産の合計額です。一方、総負債は、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードの未払い残高など、あなたが返済する義務のある金額の合計額です。
例えば、1億円の持ち家と2,000万円の預貯金があり、住宅ローンの残高が6,000万円、自動車ローンの残高が1,000万円の場合、純資産額は
1億2,000万円(総資産)- 7,000万円(総負債)= 5,000万円
となります。
このように、純資産額を計算することで、自分が現在どれだけの資産を持っているのかを把握することができます。
純資産額が重要な理由
不動産投資において、純資産額はあなたの投資戦略を左右する重要な要素です。なぜなら、純資産額はあなたの資産から負債を引いた、真の資産力を示す指標だからです。
例えば、仮に1億円の不動産を所有していても、ローン残高が9,000万円残っている場合、純資産額は1,000万円となります。この金額は、万が一、今すぐ全ての資産を売却し、負債を返済した場合に残る金額を表しています。
不動産投資では、金融機関からの融資が不可欠です。金融機関は、融資審査の際に、あなたの返済能力を判断するために純資産額を重視します。十分な純資産額は、あなたの信用力を高め、より有利な条件で融資を受けられる可能性を広げるでしょう。
継続基準と非継続基準
不動産投資における収益性を評価する際、「継続基準」と「非継続基準」という2つの指標を使い分けます。それぞれの違いを理解することが、投資判断において非常に重要になります。
継続基準は、賃貸経営を将来に渡って継続していくことを前提に、収益性を評価する指標です。具体的には、「ネットオペレーティングインカム(NOI)」や「キャップレート」などが用いられます。NOIは、収入から運営費用を差し引いた純粋な収益を示し、キャップレートは、NOIを物件価格で割ることで算出され、投資効率を測る指標となります。
一方、非継続基準は、将来的に物件を売却することを前提に、収益性を評価する指標です。代表的な指標としては、「内部収益率(IRR)」や「正味現在価値(NPV)」などがあります。IRRは、投資期間中に得られるキャッシュフローに基づいて計算される収益率で、NPVは、将来得られるキャッシュフローを現在価値に割り引いて合計したものです。
不動産投資の目的や期間によって、どちらの基準を重視すべきかが異なります。長期的な安定収入を目的とする場合は継続基準、短期間で売却益を狙う場合は非継続基準を重視するなど、自身の投資戦略に合わせて適切な指標を用いるようにしましょう。
まとめ:健全な投資のために
不動産投資は、多額の資金を必要とする投資です。成功のためには、自身の資産状況、特に純資産額を正しく理解することが非常に重要です。
純資産額は、あなたの資産から負債を引いた金額。
不動産投資では、この純資産額がローン審査や投資計画に大きく影響します。
高い純資産額は、より多くの融資を受けられる可能性を高め、投資の選択肢を広げてくれます。
反対に、純資産額が低い場合は、借入額が限られるだけでなく、金利が高くなったり、希望する物件への投資が難しくなる可能性もあります。
不動産投資を成功させるためには、まず自身の純資産額を把握し、無理のない投資計画を立てることが大切です。
定期的に資産と負債を見直し、純資産額を増やす努力を継続していくことが、健全な不動産投資へと繋がります。