マンションリフォームでよく聞く「根太床工法」って?メリット・デメリットをわかりやすく解説
リフォームについて知りたい
先生、リフォームのチラシで『根太床工法』って言葉を見たんですが、どんな工法ですか?
リフォーム専門家
良いところに気がつきましたね。『根太床工法』は、床を組み立てる時によく使われる方法の一つです。コンクリートの上に角材を並べて、その上に床板を張っていく方法です。分かりやすく言うと、床下に少し空間を作るようなイメージですね。
リフォームについて知りたい
床下に空間があるんですか?何かメリットがあるんですか?
リフォーム専門家
そうですね。例えば、水道管やガス管を通しやすくなるので、水回りの工事にはよく使われます。また、畳を敷く和室にも適しています。ただし、地震の揺れには少し弱くなる場合もあるので、注意が必要です。
根太床工法とは。
「根太床工法」って何かご存知ですか?床を作る方法の1つで、コンクリートの上に角材を並べて、その上に床板を張るやり方のことです。床板を直接コンクリートに張る方法と比べると、上の階の足音のような軽い音が響きにくくなるのが利点です。しかし、コンクリートと床板の間に角材分の隙間ができるため、物を落としたときのような重い音には少し弱くなってしまいます。床下に空間ができることを活かして、水道管やガス管を通す必要がある台所やお風呂、あるいは廊下のような狭い場所や畳の部屋に使われることが多いです。ただし、地震などで歪みが生じる可能性もあるため、地震対策を重視する場合は、角材を使わずに直接床板をコンクリートに固定する「剛床工法」も検討する必要があります。剛床工法は、強度のある床板を使うことで地震の揺れを抑え、建物全体を安定させる効果があります。
マンションリフォームで床の構造は重要?
– マンションリフォームで床の構造は重要?マンションリフォームを行う際、間取りや内装のデザインに注目が集まりがちですが、実は床の構造も非常に重要です。床の構造は、そこに住む人の日々の暮らし心地に直結する要素である遮音性や耐震性に大きな影響を与えます。マンションリフォームで一般的に採用されている床構造の一つに「根太床工法」があります。この工法は、床を支える骨組みである「根太」を床スラブの上に並べて固定し、その上に床材を張るという方法です。根太と床スラブの間に空間ができるため、この空間を利用して断熱材や遮音材を容易に敷き込むことができます。そのため、階下への生活音の伝わりを抑えたり、部屋の保温性を高めたりすることが可能になります。また、根太床工法は、畳からフローリングなど、床材を比較的自由に選択できるというメリットもあります。和室から洋室への変更など、間取りの変更にも柔軟に対応できます。マンションリフォームを検討する際には、間取りや内装だけでなく、床の構造についてもよく検討し、自身のライフスタイルや希望に合った選択をすることが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
重要性 | マンションリフォームにおいて、床の構造は遮音性や耐震性に影響するため重要 |
根太床工法 | 床スラブの上に根太を並べて固定し、その上に床材を張る工法 |
メリット | – 根太と床スラブの間に断熱材や遮音材を敷き込むことができる – 階下への生活音の抑制、部屋の保温性向上 – 畳からフローリングなど、床材を自由に選択できる – 和室から洋室への変更など、間取りの変更に柔軟に対応可能 |
根太床工法とは?
– 根太床工法とは?根太床工法は、建物の基礎となるコンクリート製の床スラブの上に、木材の角材を格子状に組んで、その上に床材を張る工法です。この格子状に組まれた角材のことを「根太」と呼び、根太の上に床材を張ることで、床を仕上げていきます。従来の日本の住宅では、この根太床工法が一般的でした。コンクリートの床スラブの上に直接床材を張る方法と比べて、根太と床材の間に空間ができるため、水道管やガス管などの配管を通したり、床の高さ調整を容易に行えるというメリットがあります。また、この空間が空気層となって、断熱性や遮音性を高める効果も期待できます。しかし、近年では、根太床工法よりも工期が短く、費用を抑えられる工法が登場したため、新築住宅で採用される機会は減ってきていると言えます。それでも、根太床工法は、床のレベル調整がしやすい、配管のメンテナンスがしやすいなどのメリットがあるため、リフォームの際にはおすすめの工法と言えるでしょう。
工法 | メリット | デメリット | その他 |
---|---|---|---|
根太床工法 | – 水道管やガス管などの配管を通しやすい – 床の高さ調整が容易 – 断熱性や遮音性を高める効果 – 床のレベル調整がしやすい – 配管のメンテナンスがしやすい | – 近年では、工期が短く、費用を抑えられる工法が登場したため、新築住宅で採用される機会は減ってきている | – 従来の日本の住宅では、一般的な工法だった – リフォームの際にはおすすめの工法 |
根太床工法のメリット
– 根太床工法のメリット
住宅の床構造には、いくつかの種類がありますが、その中でも根太床工法は、多くのメリットを持つ工法として知られています。根太床工法最大の特徴は、床下に空間を設ける点にあります。この空間があることで、様々なメリットが生まれますが、特に階下への音の伝わりを抑える効果は、集合住宅において大きな魅力となっています。
私たちが普段耳にする生活音の中には、空気を通して伝わる空気伝搬音と、床などの固体を伝わって聞こえる固体伝搬音の二つがあります。特に、スリッパの音や子どもの走り回る音など、比較的軽い物が床にぶつかった時に発生する軽量床衝撃音は、階下に伝わりやすく、集合住宅では騒音問題の原因となることもしばしばです。
根太床工法の場合、根太と呼ばれる木材を床組みに用い、その上に床板を張る構造になっています。この根太と床板の間にできる空間が、クッションの役割を果たし、床への衝撃を吸収してくれるのです。衝撃音が吸収されることで、階下への音の伝達を効果的に抑えることができるため、集合住宅でも安心して生活を送ることができます。
また、床下空間には、配線や配管スペースを確保できるメリットもあります。電気配線や水道管、ガス管などを床下に通すことができるため、見た目がすっきりとするだけでなく、メンテナンスや改修工事も容易に行うことが可能です。さらに、床下空間は、空気の流れ道としての役割も担っています。湿気がこもりやすい日本の気候では、床下の換気は非常に重要です。根太床工法は、床下空間があることで自然な換気を促し、カビやダニの発生を抑制し、住宅の耐久性を高める効果も期待できます。
メリット | 解説 |
---|---|
階下への音の抑制 | 根太と床板の間の空間がクッションとなり、衝撃音を吸収し、階下への音の伝達を抑制します。 |
配線・配管スペースの確保 | 床下空間を配線や配管スペースとして利用できるため、見た目がすっきりし、メンテナンスや改修も容易になります。 |
床下換気による住宅の耐久性向上 | 床下空間の空気の流れが自然換気を促し、カビやダニの発生を抑制し、住宅の耐久性を高めます。 |
根太床工法のデメリット
– 根太床工法のデメリット
根太床工法は、床を支える構造として長い間用いられてきた、実績のある工法です。断熱性や床の強度に優れているなど、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。その一つが、重量衝撃音に弱いという点です。
重量衝撃音とは、子供が走り回る足音や物を落とした時の音など、ドスンと響く重くて低い音のことです。根太床工法の場合、床板を支える根太と床板の間に空間ができます。この空間が、音を伝わりやすくしてしまう原因となります。
音が発生すると、空気の振動が床に伝わります。根太床工法では、この振動が空間で増幅され、共振現象を起こしやすくなります。共振とは、特定の周波数で振動が増幅される現象のことです。これが、階下に音が響き渡りやすくなる、騒音問題の原因となることがあります。
特に集合住宅では、階下への音がトラブルに発展するケースも少なくありません。マンションやアパートに住む場合は、防音対策を検討することが重要になります。
工法 | デメリット | 詳細 | 対策 |
---|---|---|---|
根太床工法 | 重量衝撃音に弱い | 床板と根太の間の空間が、音を伝わりやすくし、共振現象を引き起こす。 | 特に集合住宅では防音対策が重要。 |
根太床工法と剛床工法の違い
住宅の床構造には、主に根太床工法と剛床工法の二つがあります。どちらもそれぞれに特徴があり、住宅の用途や条件に合わせて使い分けられています。
根太床工法は、床を支えるために木材の角材である根太を格子状に組んでいく工法です。この根太の上に床板を張ることで床を構築します。根太と床板の間に空間ができることが特徴で、この空間を利用して配線や配管を通すことができます。また、断熱材や吸音材を敷き込むことも容易なため、遮音性や断熱性を高めることも可能です。
一方、剛床工法は、コンクリートスラブなどの上に直接床材を貼る工法です。根太床工法のように床下に空間を設けないため、空間を設ける分だけ天井を高くできるというメリットがあります。また、床材が直接構造体に固定されるため、床の強度が高く、重量衝撃音にも強いという特徴があります。
しかし、剛床工法は、配管スペースを確保するのが難しく、遮音材を敷き詰める必要があるなど、施工の難易度やコスト面では根太床工法よりデメリットが大きくなります。そのため、住宅の構造や用途、予算などを考慮して、どちらの工法が適しているかを判断する必要があります。
項目 | 根太床工法 | 剛床工法 |
---|---|---|
構造 | 木材の根太を格子状に組み、その上に床板を張る | コンクリートスラブなどの上に直接床材を貼る |
特徴 | – 根太と床板の間に空間ができる – 配線・配管が容易 – 断熱材・吸音材の敷き込みが容易 – 遮音性・断熱性が高い | – 床下に空間がないため天井を高くできる – 床強度が高い – 重量衝撃音に強い |
メリット | – 遮音性・断熱性が高い – 配線・配管が容易 – 施工が比較的容易 | – 天井を高くできる – 床強度が高い – 重量衝撃音に強い |
デメリット | – 天井が低くなる – 床強度が低い – 重量衝撃音に弱い | – 配管スペースの確保が難しい – 遮音材の敷き詰めが必要 – 施工が難しい – コストが高い |
まとめ|自分に合った床構造を選ぼう
– まとめ|自分に合った床構造を選ぼう
住宅の床構造には、主に「根太床工法」と「捨張床工法」の2種類があります。
「根太床工法」は、床を支える骨組みである「根太」を床組みに直接渡し、その上に床板を張る工法です。
メリットとしては、構造がシンプルで施工しやすいこと、床下に空間ができるため配管の自由度が高いこと、比較的費用を抑えられることなどが挙げられます。
また、階下への軽量床衝撃音(食器の落下音など)の遮音性が高いのも特徴です。
一方、重量床衝撃音(足音など)には弱く、遮音対策が必要になる場合があります。
「捨張床工法」は、床組みに「捨て張り」と呼ばれる下地材を敷き、その上に床材を張る工法です。
根太床工法に比べて重量床衝撃音に強く、遮音性が高いのがメリットです。
また、床の強度が高くなるため、重い家具を置いても床がたわみにくいという利点もあります。
しかし、根太床工法に比べて費用がかかること、床下の空間が狭くなるため配管の自由度が低いことなどがデメリットとして挙げられます。
マンションのリフォームで床構造を選ぶ際には、それぞれの工法の長所と短所を比較し、ご自身のライフスタイルや予算、遮音性に対する要望などを考慮して最適なものを選ぶようにしましょう。
項目 | 根太床工法 | 捨張床工法 |
---|---|---|
構造 | 床組みに直接根太を渡し、床板を張る | 床組みに捨て張り(下地材)を敷き、床材を張る |
メリット | – 構造がシンプルで施工しやすい – 床下に空間ができ、配管の自由度が高い – 比較的費用を抑えられる – 軽量床衝撃音の遮音性が高い | – 重量床衝撃音に強く、遮音性が高い – 床の強度が高く、たわみにくい |
デメリット | – 重量床衝撃音に弱く、遮音対策が必要な場合がある | – 根太床工法に比べて費用がかかる – 床下の空間が狭く、配管の自由度が低い |
その他 | – | – |